Meeroで撮影した写真とその設定 使用機材を交えて紹介

フォトグラファーのための案件マッチングプラットフォーム“Meero”。

自分で営業をせずに仕事を受注してくれるということで、フォトグラファーのあいだで話題ですよね。

この記事では、Meeroを約6ヶ月使った私の撮影設定と使用機材を、作例をとおして紹介したいと思います。

具体的には、以下のようなフード不動産の撮り方を解説していきます。

実際にMeeroで稼いだ報酬と、撮影に至るまでの流れ・体験談については、以下の記事に詳しく書いたので、よければそちらをご覧ください。

この時点でMeeroに登録してみたいと思った方は、以下から登録してみてください。

登録の仕方については、次の記事に詳しく書いてあります。

この記事に書いてあること

1.フード撮影

(1)ライティング設定

まず、フード撮影を紹介していきます。

上が単品写真、下がヒーロショット(集合写真)です。

ライティングの設定はどちらも同じです。

撮って出しで左側くらいの明るさになれば、編集で右側のような写真に仕上がります。

このライティングは、以下のようにつくっています。

店内のライティング環境

・天井からオレンジのライトが強く刺していたので、電気を消した状態

・窓際の自然光が明るすぎてブラインドもなかったため、暗い店内奥を選択

・料理の配置がわずかに見える程度の、ほぼ真っ暗な状態

・写真の左側がすぐ壁だったので、それがディフューザー代わりになった

カメラとストロボの設定

F値 8.0 ISO 320 シャッタースピード 1/10 焦点距離 35mm

F値 8.0

集合写真なので、全体にピントが合うようにF10くらいで撮りたかったのですが、暗さが気になりこの値に。アンブレラの位置は、基本通り反逆光にセッティング

ISO 320

なるべく高くならないよう、ギリギリピントが合う値に

シャッタースピード 1/10

もう少し遅くすればよかったかもしれません。そうすれば、F値も高くして奥もピントを合わせられました

焦点距離 35mm

料理写真の四隅に余白が残る画角で撮影します。右上のPCなどは編集時にカットされるので気にしません

補足ライト

・この日は補助ライトを持っていなかったので、PCと携帯で光量を補いました

・MacとiPhoneですが、天井と壁が近かったのでそれなりに光が回ってくれました

・この状態で、白飛びせずかつコントラストの出る光量になるまで、テストシュートします

・料理撮影は、メリハリの効いたライティングが作れるかどうかで、出来栄えが決まると思います

・お店の方が料理を準備してくださっているあいだに、このライティングをスムーズに作れるかがとても重要だと思います

(2)カラトリー(小物)と料理のセット

次に、カラトリーと料理をセットします。

①色味の良いカラトリーをお店の方に用意してもらう

・おすすめは、レモン、リンゴ、にんじん、パプリカ、アボカド、香辛料、ナイフ、フォークです

→これらは、どのお店にも置いてある可能性が高く、円形のフルーツやナイフ・フォークはいわゆる“シズル感”が出るので、料理が美味しそうに見えます!

→適当な小物がない場合は、氷水を入れた透明のコップ、調味料の瓶、小皿に盛った香辛料などが使えます

※カラトリーが不要のクライアントもいるので、その場合は上記のようなセッティングは要りません

 

②カラトリーはなるべく料理の近くに配置する

・写真のなかに隙間があると料理が美味しそうに見えません。全体のバランスを確認しながら、中央の料理になるべく寄せてカラトリーを配置します

→Meeroの写真編集は、必ず中央の料理に寄ってトリミングするので、それを念頭におきながら全体の構図を決めます

・ナイフ、フォーク、箸、皿等は、規則的な角度に配置します

・撮影の角度は、基本45度です。ただし、ハンバーガーやタピオカといった断面が見えた方が良い料理は、90度(真横)から撮影します

・一度セッティングを完了させてしまえば、あとは料理を入れ替えて全て同じ構図で撮影します

▼フード撮影のまとめ

☑︎なるべく、弱めの自然光が入る場所で、店内の照明を消して撮影する

→自然光がない場合は、補助ライトで全体の光を補う

☑︎アンブレラライトは反逆光の位置に設置

→シズル感が出る強さに調整

☑︎カラトリー(小物)はなるべく料理の近くに囲むよう配置する

→カラトリーは色味の良いものや光沢の出るものを使う

☑︎Meeroが作成したマニュアルを熟読する

→撮影の手順と方法が詳細に記されています。クライアントによって構図も変わるので、熟読必須です

 

2.不動産撮影

(1)ブランケット撮影

フードと不動産とでは、撮影方法が異なります。

●共通点

カメラの設定をRAWモード画角3:2オートホワイトバランス(AWB)にする

●異なる点

不動産撮影は、必ずブランケットモードで撮影する

→ブランケット撮影は、1枚の写真を露出+3、0、-3の3パターン一組で撮影する方法です。不動産撮影は、内観と窓外の明暗差が大きいので、この3枚を編集で結合させ、白飛びや黒つぶれを防ぎます

→納品も、この3枚一組の写真を1枚とカウントします

例.25枚納品 → 75枚アップロード(露出+3、0、-3の写真をそれぞれ1枚ずつ)

▼ブランケット撮影作例

暗い室内を一番左の露出+3の写真で明るくし、窓の外の情報を右から二番目の露出−3で補う感じです。

一番右が、3枚を結合させた完成写真です。

(2)三脚のセッティング

三脚の高さは1.2mにセッティングします

→一般住宅の天井の高さは2.4mなので、ちょうど真ん中の高さになります

→自分の体のどこかに1.2mの基準を置いておくと、セッティングが楽になります。私の場合は、胸とお腹の真ん中あたりを目安にしています

トイレや浴槽は三脚を低くセットしないと全体が映らない場合が多いので、その都度調整します

(3)構図

①とにかく、垂直・平行を意識する

→垂直・平行が取れていない場合、納品後にMeeroから指摘が来ます

→必要であれば、カメラと三脚の水平機能の他に、水平器を使用するのもありだと思います。ただ、カメラの背面モニターのみで垂直・平行を完璧にするのはとても難しいので、限界はある気がします

②動かせる不用物(ティッシュ・リモコン・棚など)は可能な限り動かす

→インテリアの向きや、窓への映り込みなどにも注意します

③なるべく広角で撮影する

→不動産撮影では広角レンズが必須ですが、16mm前後を使用すると部屋を広く撮影できます

→不要な情報が四隅に入る場合は、画角を狭めてその部分を除いて撮影します

④部屋の明るさを調整する

→外光が多く入る室内の場合、電気を消した方が綺麗に撮影できることが多いです

→ミックス光(オレンジ系と白色系のライトが混在)がある場合は、なるべく消灯して撮影します

⑤複数の構図で撮影する

→納品枚数に気をつけて、正面・斜めなどの複数の構図で撮影します

→眺望やエントランス、共用部の撮影も行う場合が多いです

▼作例

▼不動産撮影のまとめ

☑︎設定がRAW・画角3:2・ブラケットモードになっているか必ず確認

☑︎垂直・平行を保ってなるべく広角で撮影

☑︎不要な小物をなるべく写さない

☑︎複数構図(正面・斜め)で撮影



3.使用機材の紹介

それでは、最後に使用機材を紹介したいと思います。

よければ参考にしてみてください。

【カメラ】¥265,000

ソニー SONY フルサイズミラーレス一眼 α7RM3 ボディ ILCE-7RM3

【レンズ】¥143,873

ソニー SONY ズームレンズ Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS Eマウント35mmフルサイズ対応 SEL1635Z

【三脚】¥9,800

Manfrotto 三脚 Elementトラベル三脚 スモール ブラック アルミ製 最大耐荷重4kg 5段 コンパクト

【ミニフラッシュ(ストロボ)】¥10,600

〈正規品 技適マーク付き日本語説明書付〉Godox Thinklite TTL TT350S ミニカメラフラッシュ高速1 / 8000s GN36 ソニーミラーレス DSLR カメラ A77II A6000 A6500 RX10 シリーズ

TTL送信機】¥7,300

Godox正規代理 技適マーク付〉Godox X2T-S フラッシュトリガー TTL送信機 ハイスピードシンクロ1/8000 HSS 遠隔制御可能 Sonyディジタルカメラ対応

【レフ板】¥2,299

NEEWER 5-in-1撮影用 折りたたみ式 レフ板(銀、金、白、黒、半透明) (60cm x 90cm) 

【フラッシュスタンド】¥3,000

Godox S2 S型ステント フラッシュスタンド Bowens – 多機能 取り外し可能なワッシャ調整、godox AD200pro/AD200 /AD400pro/V1フラッシュ/V860 II/V850 II/TT685/TT600/TT350シリーズの同等タイプのフラッシュに適用

【補助ライト ¥4,780

EMART LEDビデオライト 4色調節 自撮り補光 2パック USBビデオライト 11段階調光

【ソフトボックスアンブレラ】¥3,699

NEEWER 43″直径の写真スタジオ折りたたみ反射ソフトボックスアンブレラ NEEWER GODOX CowboyStudio StudioPRO 夜間ストロボ及び外部フラッシュストロボに対応

▼機材選びのポイント

☑︎とにかくコスパの良いものを

→規定に沿った綺麗な写真が撮影できればOK

☑︎軽くて持ち運びに優れているものを

→特に、三脚は軽くて小さい方が室内で扱うには便利

☑︎広角レンズは必須

→フルサイズ換算で16mm前後はあった方が不動産撮影には向く

最初は不安だと思いますが、以上の内容を参考にして、ぜひMeeroで報酬を得てみてください。

一度現場を経験すれば、きっと次から安心して取り組めると思います。

Meeroで実際に 月にどれくらい稼げるのかについては、以下の記事で読むことができます。